危機管理体制

大規模地震などの不測の事態において、事業活動に関するさまざまな危機管理を行い、損失の最小化を図るため、「危機管理基本規程」に基づき、全社的な危機管理体制を整備しています。

大規模地震対応への取り組み

当社は、不動産事業、生活サービス事業など、多くのお客さまの生活に密接に関わる事業を営む社会的責任を踏まえ、事件・事故・災害などの危機発生時に、お客さまの安全を確保しつつ、事業の継続および復旧を可能とするため、被害状況の早期把握・復旧および支援体制の早期構築など、危機管理体制を整備しています。
また、大規模地震を想定し、社長や役員も参加する、全社的な訓練を毎年春・秋の年2回実施しています。本社と各事業所および連結子会社各社との情報伝達訓練や、東京都帰宅困難者対策条例に基づく、3日間の社屋内宿泊に関する訓練なども実施しています。
他にも、本社社屋内の従業員で組織する自衛消防隊のスキル向上を目的とした訓練を実施しています。また、各部門において、地域や自治体、警察、消防と連携した各種訓練を実施しています。
こうした訓練を通じて、実効性の高い危機管理体制を確立しています。

当社および連結子会社におけるBC体制と強化ポイント・対応

当社はこれまで、大規模地震発生時にも安全性を確保しつつ、事業の継続・迅速な復旧を果たすことを目的に、事業継続(BC)体制の強化に取り組んできました。
また、連結子会社におけるBC体制強化に向け、社長執行役員をトップとした「東急BC委員会」を設置し、「東急BC委員会」の下、連結各社がこれまで以上にBCを推進し、現場を支援する本社部門からお客さまにサービスを提供する各現場まで、BCが実行できるように取り組んでいます。
さらに渋谷をはじめとする主な駅施設・路線や、商業施設、ホテルなどでも、大規模地震発生時を想定したシミュレーション・訓練を実施しています。

感染症対応への取り組み

当社では、2009年の新型インフルエンザ発生に対応し、「新型インフルエンザ対策事業継続計画BCP」を策定するとともに、消毒液やマスクなどの感染症対策備品の備蓄体制を整えました。新型コロナウイルス感染症の感染拡大に際しては、「新型インフルエンザ対策BCP」を準用して、2020年4月の緊急事態宣言発出時には速やかにBCP体制の発動を行いました。
今後も、お客さまおよび従業員の安全・安心の確保を最優先として、感染拡大防止に取り組み、社会機能維持に関わる事業の継続を通じて、社会的責任を果たしていきます。

新型コロナウイルス感染症への対応

新型コロナウイルス感染症発生当初より、従業員へのマスク配布やテレワークの推進などを行っています。また、新型コロナウイルス感染者が増加する状況を踏まえ、お客さまにより安心して当社グループ施設をご利用いただくことを目的として、2020年8月から介護、学童保育、鉄道事業などに携わる従業員への自主PCR検査を継続的に実施しました。さらに職場などで新型コロナワクチンの接種を行う職域接種に関する政府の発表方針に基づき、当社が直営する東急病院にて、当社および連結子会社の従業員の希望者を対象にのべ約52,200回の職域接種を実施しました。