特に関連するターゲット:
- 4.3 技術的・職業的スキルの技能を備えた若者を増加
東急電鉄は、公共交通事業者として、「安全の確保は鉄道事業の最大かつ最重要の責務である」という考えのもと、安全方針、安全管理規程、安全重点施策を定め、経営トップから現場第一線の従業員まで一体となった安全管理体制を構築しています。そのうち、安全重点施策の1つに「(4)安全教育の拡充および実践的な訓練等による継続的な人的対応力の向上」を掲げ、安全の確保に向けた人材育成・教育を重視しています。
安全意識向上のための取り組み
安全の確保に向けた体制や技術、知識の大前提として、従業員一人ひとりが安全意識を強く持つことが重要です。
2014年2月に発生した東横線元住吉駅列車衝突事故を風化させないために、社員一人ひとりが事故を振り返り、事故と向き合う場として、東急安全の日を設定しています。2021年2月の第7回東急安全の日はオンラインで開催し、約1,200人が参加しました。
また、「安全かわら版」を定期的に発行し、各職場の安全に関する施策を紹介したり、事故の未然防止につながった”ファインプレー”などを鉄道事業本部全体に共有しています。
安全共創館の整備
2021年に、安全最優先で行動できる従業員を育成することを目的とした安全教育施設が完成しました。「安全を共に創り上げていく」意味を込めて、名称を「安全共創館」としています。過去に経験した事故の再発・風化防止教育と、事故未然防止教育の二つを軸とした安全に関する部門横断教育を通じ、「ヒト・組織の共創を通じて、一人ひとりが安全のレベルを高め、最善な行動が出来る人財」を育成し、全従業員の安全意識の更なる向上を目指していきます。
安全をつくる意識向上と技術伝承
現場での作業における安全意識向上に向けた取り組みや、設備や施設のメンテナンス作業などに必要な技術を伝承するための取り組みも行っています。
危険体感研修は、墜落制止用器具(安全帯)の装着や高所歩行、高所からの工具落下や感電などを体験することを通じて、作業上発生しうる危険なポイントを伝える訓練です。また、保線、電気、車両などの技術部門では、設備の更新に伴う機器の性能向上により、部品などの故障や劣化による取替が少なくなっている現状を踏まえ、組織の技術力強化やベテランから若手への技術伝承、従業員のモチベーション向上などを目的として、競技会や講習会を定期的に実施しています。このほか、緊急事態に備えた訓練として、異常時運転取扱訓練や、運転事故総合訓練なども定期的に実施しています。