基本的な考え方

基本的な考え方

当社の「変革」を推進していく原動力として、従業員の“個”の最大化を支援しています。
その支援の一つとして、会社主導の学習から、従業員のニーズを踏まえた個人主導の学習機会の拡充に努め、従業員の学びの環境を整えています。
また、従業員の行動規範である「東急バリュー」で示す「高い志を持ち、自ら考え、主体的にやり抜く」人材を育成しています。

東急バリュー

2005年度に「従業員一人ひとりが共有すべき価値観と求められる行動」として東急バリューを策定しました。これは、当社従業員がこれまで培ってきた「風土」や「強み」、そしてこれからより一層強めていくことが求められる能力などを明文化したものです。

従業員には、東急バリューに定められた「顧客価値」「挑戦」「共創」の3つの志を常に意識し、その実現のために5つの「行動」、すなわち「考える」「すばやく動く」「対話する」「やり抜く」「学習する」を日々の仕事の中で着実に実践することが求められています。

そして、この東急バリューを実践することによって、従業員一人ひとりが「高い志を持ち、自ら考え、主体的にやり抜く」人材になること、そしてイノベーションが常に行われるような社内風土を醸成することを目指していきます。

東急バリューについて

自律的なキャリア形成の支援

従業員一人ひとりによる自律的なキャリア形成を支援するために、さまざまな取り組みを行っています。

<キャリア振り返り>

  • キャリア棚卸
  • キャリアプランセミナー(入社4年目、30歳、40歳、50歳、56歳)
  • タレントマネジメントシステム(キャリアに関する情報を上司や人事部門に共有できる)

<キャリア拡充>

  • キャリアプランシート
  • キャリアコミットメント制度(自らの意思で希望の部署への異動を申請)
  • 社内公募制度(人材需要のある事業・部署への募集に対し、自らの意思で応募)
  • サポートワークplus(社内複業)
  • 社内起業家育成制度
  • チャレンジ!50制度・サブスク利用支援(自己啓発費用の一部会社補助)

<その他>

  • キャリア相談窓口
  • 複線型キャリアパスの整備
  • 保存年次休暇の使用事由に「自己研鑽」を追加

人事処遇制度

当社では2022年に、社内外への環境変化に応じた人事施策として、従業員の活躍できる幅を広げ、個人の成長と会社の成長をより強く感じ、処遇に反映するための人事制度の改定を行いました。コンセプトは「“個”の最大化」と「自律型組織の確立」とし、従業員一人ひとりの能力や成長を支援できる制度への変更、また、ポストにとらわれず最適な体制を柔軟に組成し、業務遂行できる自律型組織の仕組みを導入しました。これらの制度変更による「“個”の最大化」×「自律型組織の確立」は、継続的なイノベーション創出の下支えになり、企業価値の最大化につなげていきます。

従業員とのコミュニケーション

従業員エンゲージメントの向上

従業員満足度の向上を図るために2001年より従業員の意識調査を実施していましたが、当社が長期経営構想で掲げた“世界が憧れる街づくり”を実現させるためには、従業員との間に相互理解・相互コミットメントが一層必要であると考え、2019年7月から人事施策の実効性を客観的指標で評価し、従業員の働きがい・満足度を高めていくための仕組みとして従業員エンゲージメント調査を導入しています。本調査結果を長期経営構想実現のためのKPIとして設定し、従業員のエンゲージメント評価向上を目指しています。

トークwith活動

柔軟な働き方の促進によって、上司と部下や職場コミュニケーションの希薄化を防止するべく、「トークwith」活動を推進しています。2021年度より1on1ミーティングを全社として実施し、上司と部下が業務内外の目標・困りごとについて会話できる時間を確保することで、勤務場所や勤務時間が異なることでの上司・組織との心理的距離を埋める役割を果たしています。

キャリアディベロップメント面談(全社員面談)

社員各人のキャリア志向を把握し各種施策に生かすとともに、各人のキャリア上の気づきを促す機会として、人事部門内の専任チームによる、全社員(専門職、現業を除く)を対象としたキャリアディベロップメント面談を2016年度から実施しています。

管理職アセスメント(部下や同僚による180度診断)

上司と部下のコミュニケーション強化を目的として、2年に1度、管理職アセスメントを実施しています。部下や同僚から評価を受け、フィードバック内容をもとに各人のマネジメントの見直しなどにつなげています。

東急株式会社 人材戦略室 労務企画グループ ダイバーシティ推進担当

人材育成について

人材育成

プログラム全体像

「東急バリュー」に基づき人材育成体系を整備するとともに、「自律的なキャリア形成支援」「グループ経営人材の育成」「専門人材育成」の3点を人材育成プログラムの大きな枠組みとして、さまざまなプログラムを展開しています。

人材育成プログラム

目標と実績

会社主導の学習から、従業員ニーズを踏まえた個人主導の学習機会の拡充を進めるため、教育制度利用率に関する目標を掲げています。

<研修時間・受講者数の実績(2022年度)>

研修種別 研修実施時間 受講者数
自律的キャリア形成支援 1,566時間 2,999人
グループ経営人材育成 1,661時間 142人
専門人材育成 915時間 4人

その他の研修

新入社員向け研修や階層別新任研修の中で、人権やダイバーシティマネジメント、ハラスメント防止に関する研修を取り扱っています。

人権に関する教育・研修

新入社員向けに人権に関する教育・研修を実施し、認識をさらに深めるよう努力しています。

<受講者数の実績>

年度 受講者数
2021年度 39人
2022年度 31人
2023年度 31人

ダイバーシティマネジメントに関する教育・研修

2014年度より新任の管理職・監督者等を対象とした研修プログラムを実施しています。研修プログラムでは、ダイバーシティマネジメントのさらなる推進に向けて、国内外におけるダイバーシティの動向、具体的な活用・実践のケーススタディなどを行い、多様性を生かした組織運営などの認識をさらに深めています。
また、2021年度より新入社員を対象に、ダイバーシティマネジメントに関する基礎知識を身につけるための研修を行っています。

<受講者数の実績>
(管理職研修、チームマネジメント研修、チームリーダーシップ研修、新入社員研修等の総数)

年度 受講者数
2020年度 98人 ※マイクロラーニングにて実施
2021年度 74人
2022年度 31人

差別禁止・ハラスメント防止に関する教育・研修

新入社員向け導入研修および階層別研修(新任者向け)にて性別・国籍・年齢・宗教などによる差別を防止する研修を実施しています。また、階層別研修の対象である管理職クラスについては、通報者の保護や通報者の不利益の防止といったハラスメント研修を実施しています。2022年度は、eラーニング「職場のハラスメント対策」を個人アドレスを持つ全従業者に実施しました。

<受講者数の実績>
(新入社員向け導入研修、階層別研修、eラーニング受講者の総数)

年度 受講者数
2020年度 251人
2021年度 221人
2022年度 1,506人
ハラスメント防止への取り組み

「ハラスメントは許さない」という会社の方針を、社内報や電子掲示板への掲載を通じて従業員に周知するとともに、禁止条項を就業規則に規定しています。また、1999年度から人事担当部門に設置している社内の相談窓口に加え、2005年度からは社外の相談窓口も利用できる体制を整え、社内イントラネットや社員手帳に掲載するなどして周知を図り、従業員からの相談に対応しています。さらに、新規採用者や管理職・現業職員を対象とした研修や、全従業員を対象としたe-ラーニングの実施などにより、ハラスメント防止の啓発をしています。

東急株式会社 人材戦略室 労務企画グループ ダイバーシティ推進担当